初心者向け写真教室、感動を呼ぶ風景写真を撮るためのちょっとしたアドバイス



「なかなかきれいな風景写真が撮れない」「どうしたら上手に撮れるの」と、よくご相談を受けますが、実はちょっとした工夫で、見違えるような風景写真を撮ることが出来ます。
このサイトはその「ちょっとした工夫」を皆さんにアドバイスしますので、是非実践して人々に感動を与えるような写真を撮ってください。
★2012年6月 リニューアルしました。 (12のアドバイス → ちょっとアド)
★2013年2月 下記項目を追加。
 「縦構図で雰囲気が変わる」
 「星空も撮ろう」
 「2秒セルフタイマーっていつ使う?」
 「リングボケが特徴のレフレックスレンズ」
 「雪の写真はなぜプラス補正か?」
★2013年6月 下記項目を追加。
 「ビーンズバックを作ろう」
★2013年7月 下記項目を追加。
 「
自作簡易防水ケース」
 「感動の胞子放出も撮ろう」
★2013年9月 下記項目を追加。
 「この写真難しくありません。簡単に撮れます」
★2015年2月 下記項目を追加。
 「インターバル撮影」
 「阿蘇ストロンボリ式噴火」写真
★2015年4月 下記項目を追加。
 キノコ胞子放出の写真が、学研の本に採用記事

当ページは詳しいことは省略して、初心者の方に分りやすく解説しています。
ハイアマチュアの方、色々ご意見もおありでしょうが、このページの趣旨をご理解いただきたいと思います。

最近このページのアクセス解析をおこなったところ、毎日多くの方がご覧になられているのに気付きました。
また、このページが参考になったと、時々メールも頂きます。
ご覧になられた方、メールを頂いた方、皆様にお礼申し上げます。有難うございました。
つたない解説ですが、今後ともよろしくお願いいたします。

よかったらこちらも、ご参考にしてください。別サイトに移ります。
「風景写真集・季節の寄り道」


管理人も参加している、写真撮影のガイド本が、
平成24年10月に発行になりました。
5名の共著で「自然・風景写真」のコーナーを担当しています。

「デジカメ 写真の光の扱いが上手くなる見本帳」
翔泳社
価格1764円
ISBN 978-4-7981-2815-3

 

皆さんも感動の一枚を!
阿蘇ストロンボリ式噴火 平成27年1月撮影

●風景写真は引き算の写真●
風景写真を始めた方が一番陥りやすい間違いは、目の前に広がる風景をすべて写してしまうことです。
感動の風景を全部撮ってしまいたい気持ちはよく分りますけど、一枚の写真にあまりにも色々入れすぎて感動がぼやけてしまい、写真を見る人にその場の雰囲気を伝えることが出来ません。 
あれもこれも入れずに、自分は何に感動してカメラを向けているのか、その一点だけをフレーミングして、それ以外は思い切ってすべて無視します。
そう、要らない物を引き算して、最後に残ったのものがあなたが本当に撮りたい物です。

「目の前に広がる風景」−「思い切って捨てる被写体」=「感動の一枚」

それと意外と気づかない物に「電線」と「電柱」があります。人造物は写り込まないように、撮影位置やフレーミングに気を付けましょう。


広い範囲を写したので、本来の狙いがよくわからない


融けはじめた箇所だけズーミングして撮影


●困ったときは三分割●
構図で注意したいのが、写真の真ん中に被写体をドンと入れる、いわゆる「日の丸写真」です。写真は安定していますが、バランスが良すぎてつまらなくなります。
そこでファインダー内を三等分して、その線上や交差点にあなたが撮りたい被写体を入れて写しましょう。そうすれば写真の中に、うまい具合にバランスが出来て全体がまとまります。
カメラによっては、液晶画面に三分割のグリッドラインを表示させる機能も付いています。


これが日の丸写真。ド真ん中にあり、安定感がありすぎ、構図的にも良くない


菖蒲の花を、三分割のグリッドライン上や交差点に配置

空がメインだったので、山並みを下側のグリッドライン上に配置。
逆に田植えが終わった田んぼがメインならば、上側のラインに山並みをあわせる


●色々なレンズで花を撮ろう●
花を写すのはクローズアップレンズが最適・・・とは限りません。
いつも同じレンズで撮っていてはつまりません。いろいろなレンズを使って、様々な撮り方をすれば、表現力が身につきます。
もっともこのことは対象が花だけとは限りませんが。


牧場に咲いているウマノアシガタ、広角レンズでいっぱい入れて


庭のガクアジサイ、標準レンズで撮影


●感動は逆光で●
なんでもない木や草を逆光で撮った写真は、人の心を動かします。
バックはなるべく暗い場所を選び、ハレきりでゴーストやフレアーが出ないようにしましょう。


ススキを逆光で撮れば劇的に変わる


名もない山桜。逆光で撮れば鮮やかに


●広角レンズは思いっきり近づいて●
広い場所を写すには広角レンズを使いますが、そのほかに被写体に思いっきり近づいて、接写撮影ができます。
絞りを少しだけ絞れば、バックもある程度写り、変わった絵ができます。
大事なのはバックをセンスよく、いかに取り入れるかです。


ヤブカンゾウの橙色・ダムの水の白・草木の緑で、初夏の陽を感じさせる


天に登っていく太い幹の黒さと、若葉の緑の対比がポイントです


●色合いはホワイトバランスで●
カラーフイルム時代に色の再現を忠実に出すために、CC(色補正)フィルターやLB(色温度変換)フィルター等を使用していました。
たとえば新緑の緑を強調するにはCC−Gフィルター。雨の日にはLBBフィルターと。それは時刻や気象条件・光源で色温度が変わるから、補正が必要だったのです。
色温度の詳しいことは、ネットで勉強してくださいね。
しかしデジカメでは、適正な色を出すようにする「ホワイトバランス」機能が内蔵されています。この設定を変えるだけで、簡単に色合いを補正する事が出来るのです。便利になりましたね。
ホワイトバランスはAWB・太陽光・日陰・雲天・電球・蛍光灯・フラッシュなどがあります。色々切り替えて、液晶で確認して、最適なホワイトバランスで撮りましょう。

AWB(オートホワイトバランス)

太陽光

日陰

曇天

電球

蛍光灯


●手作りのハレキリとレフ板●
風景写真を撮るとき逆光気味に撮る事がよくありますが、このとき注意しなければいけないのは、太陽光がレンズの面に直接当たらない様にします。
太陽光がレンズの中で乱反射して、ゴーストやフレアが出るからです。レンズフードがありますが、光を遮るのには限界があります。
このとき活躍するのがハレキリです。

また野外で野の花などを写すとき、晴天時には光が強すぎて、影がハッキリ出過ぎて、硬い感じの写真になります。その影を和らげるために、レフ板を使用しましょう。

ハレキリとレフ板は自作しましょう。A4の厚紙に黒のフェルトを木工ボンドで貼り付け、次にその反対側に両面テープで台所のアルミ箔を貼り付けます。
一枚でハレキリとレフ板、両方使えます。簡単に作れて安上がり、効果抜群です。


こちら側が黒のフェルトを貼ったハレキリ


裏側はアルミホイルを貼ったレフ板


ハレキリの使用例


多角形がゴースト、多く出た例


フレアが出た例


レフ板の使用例


レフ板未使用。花の内側が暗い


レフ板使用。内側が明るくなった


●二つの効果のPLフィルター●
このフィルターを使用することにより、二つの効果があります。
一つ目は、青空に浮かぶ白い雲が鮮やかに写ります。
二つ目は水面が反射して白く写るときは、反射を抑えて水中もはっきり写ります。

使用方法は、このフィルターは二枚重ねになっているので、液晶を見ながら外側(ギザギサのあるほう)のリングを指でゆっくり回して、雲が一番鮮やかに見える位置で回すのを止める。そしてシャッターを押して撮影します。

尚、PLフィルターはほかのフィルターに比べると高価なので、各レンズサイズをそろえるのは大変です。そこでレンズの口径が一番大きいサイズを購入して、次にステップダウンリングをそろえて、すべてのレンズで使用できるようにしましょう。そうすれば安上がりです。

またPLフィルターの効果は、順光で撮ったときに一番よく出ます。


PLフィルターを付けない場合


PLフィルターを付けた場合。空の青さが増して、白い雲がはっきり見えてきます


PLフィルターがない場合、水面が白く写る


PLフィルターを付けた場合。反射が抑えられ、水中が良く見える


太陽光の水面の反射が抑えられ、底に沈んでいるモミジも写り込んでいる


これがPLフィルター。2枚のフィルターが重なっています


各レンズの口径に合うように、ステップダウンリングが安くて便利です


●たまには「P」から「A」や「S」●
カメラを始めたばかりのときは、撮影モードはたぶんプログラムモード(P)を使うと思いますが、ある程度慣れてきたら、絞り優先モード(A)やシャッタースピード優先モード(S)に切り替えて撮影してみてください。
写真の表現力が増します。いつまでもプログラムモードでカメラ任せではだめですよ。




★絞り優先モード(A)は、カメラの決めた露出はそのままで、絞りだけを変えます(連動してシャッタースピードも変化しますがあまり気にせず)。
絞りを開放(絞りの数値が小さいほう)に変えると、バックが美しくぼけ、メインの被写体が浮かび上がります。
絞りを変えることによって、ピントの合っている奥行きが変わります。このことを「被写界深度」と言います。

絞り f13 バックがはっきり写りすぎて、ごちゃごちゃしている

絞り f2.8 バックがボケて、メインの花が浮かび上がる

★シャッタースピード優先モード(S)は、カメラの決めた露出はそのままで、シャッタースピードだけを変えます(連動して絞りも変化しますがあまり気にせず)。
スピードが遅くなると、水の流れが白い糸のように撮れます。
写真のシャッタースピードは一例で、水量等によって違ってきます。色々シャッタースピードを変えて撮ってみてください。
また晴天時には、スピードを遅くすることによって、測光の量が大きくなり過ぎるケースも出てくるので、ISO感度を低く(数値を小さくする)したり、NDフィルターを使用しての減光が必要になります。
シャッタースピードが遅くなるので、三脚が必要です。

シャッタースピード 1/60秒

シャッタースピード 1/8秒

シャッタースピード 1/3秒


●NDフィルターを使う●
NDフィルターとは光量を低下させるフィルターのことで、呼び名はND2、4、8、16、などがあり、それぞれ光量を1/2、1/4、1/8、1/16、と減光することが出来ます。
またフィルターの半分だけ減光する、ハーフNDフィルターがあります。
風景写真撮影にはこのハーフNDが役に立ちます。
丸型と角型がありますが、角型をお勧めします。取り付けはレンズの前にフィルターホルダーを取り付け、そのフィルターホルダーの溝にフィルターを差し込んで、液晶を見ながら、風景の減光したい箇所までフィルターを上下にスライドします。
ハーフNDフィルターは、角型で透明部と暗い部分の境目がはっきりしたタイプより、はっきりしないソフトタイプがいいでしょう。
予算に都合が付けば両方そろえるのがベーターです。
余談ですが、このサイトの制作にあたり、久しぶりにカタログをチェックしたら、自分が愛用しているサイズのハーフNDフィルターは、現在販売中止になっていました。いま発売されているのは、サイズも大きくなって、大変高価になっていました。あれば便利なのですが、全部そろえるのは・・・。


NDフィルターを未使用、滝の上の木々が白く写っている


ハーフNDフィルターを使用して、滝の上部だけ減光


愛用している角型NDフィルターとフィルターホルダー


NDフィルターの取り付け例


●ガッチリした三脚を使おう●
風景写真を撮影する時は三脚を使用しましょう。
しっかりしたパイプタイプで、出来れば花の撮影にも便利な、ローアングル可能なタイプがいいです。
ただ使用方法が間違っている人をよく見かけます。「細い割り箸タイプの三脚」で脚をいっぱい伸ばし、エレベーターも一番上まで上げて撮影してはだめです。正しい三脚の使い方は、まず太いほうから伸ばし、それでも足りない場合は、エレベーター部分を引き上げます。
最近のデジカメは、手ぶれ防止機能を搭載していますが、じっくり構図を決めるには、やはり三脚は必要です。
丈夫なタイプの三脚は、大事に扱えば永く使えるので、ぜひ一台揃えてください。


三脚は脚が開脚できる、ローアングルタイプがいい。
右は朝露に輝いているスギナを撮っている。
このように三脚をセットすることも出来る。





●定点撮影のお薦め●
四季のある日本の風景は、同じ場所でも季節によって違う風景を見せてくれます。
定点撮影は、同一の被写体を一年を通して撮影を続けますが、四季折々の表情を見る事ができ、一年の苦労が報われます。
気の長ーい撮影になりますけど、頑張って撮ってください。
方法は、同じ場所に三脚を設置して、同じカメラで、同じレンズで撮ります。
どの場所で撮ったかよく覚えていてくださいね。自分だけがわかる印を付けておくのもいいかも。

冬の景色

春・野焼きのあと

新緑の季節


●2秒セルフタイマーっていつ使う?●

集合写真を撮るときセルフタイマーを使いますが、セット時間が普通「2秒」と「10秒」があります。

「2秒」では神業を使わない限り、絶対に間に合わないので、当然「10秒」にセットしますね。
では「2秒」はいつ使うか?

それは「レリーズ」の代わりに使うのです。
カメラに取り付けた紐の先にスイッチが付いたのを、見たことがあると思います。
これはシャッタースピードが遅い時、直接カメラのシャッターを押すとカメラブレを起こすのです。
いくら三脚にセットしていても、直接指でシャッターを押すので、カメラブレはどうしても起きます。
最近のカメラは、手ブレ防止機能が搭載されていますが、限界があります。
そこで「レリーズ」を使用することによって、直接カメラに触らずにシャッターを切り、カメラブレを防止します。

しかし・・・
「レリーズを忘れた!」「レリーズをまだ買ってなかった!」となった時、この「2秒セルフタイマー」の出番です。
これだとレリーズがなくても、カメラを触ることなく、撮影できます。
ただし2秒のタイムラグがあるので、動きのある被写体には不向きです。



カップルや集合写真の時は10秒で


レリーズの代わりに2秒を


●留まっているトンボの写真は意外と簡単●
留まっているトンボの写真は意外と簡単に撮れます。
まず早朝のトンボは羽根は朝露に濡れていて、飛びたてません。もちろんトンボはこちらに気づいていますが、羽根が重たくてどうすることも出来ません。だから時間を掛けてアングルを決めることが出来ます。
また、日中のトンボは警戒して飛び去っても、暫くするとまた同じ場所へ戻ってきます。カメラを構えたまま、じっと待ちましょう。トンボとの根競べですね。
このように、その昆虫たちの習性をある程度知っていると、撮影は簡単です。
ただ、そのトンボはどこにいるのか。それは皆さんが早起きして探してください。このぐらいの努力は惜しまずに、感動の一枚を撮るために。


トンボの羽を透かして「翅脈」(しみゃく)が朝日に輝いていた


一度逃げたトンボがまた同じ枝に帰って来た


●縦構図で雰囲気が変わる●
風景写真を撮るとき、自然とカメラをいつものように横に構えて撮りますが、カメラをそのまま縦に構えて「縦長」の写真も撮ってみてください。
広がり感はなくなるが、引き締まった構図になり、同じ被写体でも違った雰囲気を出せます。

湖面に佇むアオサギ


縦にする事によって、湖面に映るサギの全身も入って、
佇む雰囲気がより出てくる


●夕焼け小焼けで撮る夕景●

一日の終わり、沈む夕日はいつ見ても感動を与えてくれます。
その太陽が沈んだら、今日の撮影は終了!ではないんですよ。
太陽が沈んだ後、約30分ぐらい経ったら、西の空がまた赤くなります。
歌にも「夕焼け小焼けで日が暮れて」とありますね。「夕焼け」が太陽が沈むとき、「小焼け」は太陽が沈んだ後、空が赤くなる事です。
太陽が沈んでも、もうちょっとネバリましょう。
尚、夕日が特にきれいな季節は、晩秋から初冬にかけてです。



手前の木にピントを合わせ、沈む太陽を望遠レンズで撮りました


太陽が沈んだ後、西の空が茜色に、三日月がポイント


●雪の写真はなぜプラス補正か?●
雪の写真を撮る時、露出をプラス側に補正しますね。
なぜでしょう?

写真はレンズを通る光の量と、シャッターが開く時間とで撮れます。
その通過する光の量ですが、
カメラの露出計は、太陽光が被写体に当たって反射した光を測定します。
しかしカメラは、その被写体は白っぽい物か、逆に黒っぽい物か判断できません。
そこでカメラ設計する時、露出計は被写体は白色と黒色の中間、「灰色」と仮定して設定しています。
だから一面に積もっている雪は、灰色ではなく本当は白なので、もっと光が必要となるので、プラス側に補正するのです。

逆に黒っぽいものを写す時は、マイナス補正します。

最近のデジカメはシーンモードに「雪」があるので、この機能で撮影すればカメラが自動的に補正してくれるので、あまり深く考えずに撮れる。


+1.5補正、まだ雪が黒く写る。


+2.5補正、やっと雪が白くなった。


●この写真難しくありません。簡単に撮れます●


太陽がここまで低くなると、沈むスピードは早い。

この手の写真は簡単に撮れので、皆さんもチャレンジしてみてください。

レリーズを取り付けたカメラを三脚にセット。
レンズは100mmマクロレンズを使用。

ピントはカブトムシに合わせる。

絞りを開放にする。← ここ大事ね。
絞ると太陽が、絞りの多角形に写ってしまう。

あとはバランスよく配置を考えてレリーズを押す。

太陽がこの位置まで沈むと、沈んでいくスピードが早いので、素早い操作が必要になる。
しかも太陽は垂直には沈まず、斜めに沈んでいくので、構図を撮るのが難しい。
トロトロしていると太陽はすぐに沈んでしまう。

この写真「簡単に撮れる」と言っていますが、
本当は、斜めに沈む太陽と、カブトムシのバランスをとるのに一苦労。
あなたも多分苦労するでしょう。
でも出来上がった写真を眺めていると、「よし!撮れた」っと達成感が湧き上がります。

当然メインはカブトムシ以外でもOK。何にするかはあなた次第。



●ビーンズバックを作ろう●
地面すれすれで花などを撮る場合、ローアングルタイプの三脚でも、低さに限界があります。
その時便利なのは、ビーンズバックです。
撮影は、この座布団を敷き、カメラを乗せて撮るだけ。
構図決めは、袋の中の豆を指で動かして、カメラの向きを微調整する。

レリーズと、可動式液晶モニターがあれば便利です。
これでアリンコ目線で写真が撮れますね。

このビーンズバックは簡単に作れますので、自作しましょう。
写真の袋を作り、中は小豆を入れるだけです。

尚、この袋は、ローアングルの時だけではなく、
三脚が使えないような場所でも三脚の代用ができるので、一つ作ってみてください。


下側の布は露などで濡れてもいいように、ビニールのような材質がいい


中には小豆を入れて作ります


ビーンズバックを使用した撮影風景


ビーンズバックを使って撮ったニオイコベニタケ


●携帯だって撮れる●

なにも高価なデジタル一眼でなくても、風景写真は写せます。
下の二点の写真は、携帯電話(スマホではありません。ガラケイです)で写しました。
大事なのは、感動する被写体を見つけて、貴方なりの写真を撮ってください。



あぜ道のサクラタデ、携帯の接写で撮影


赤く落葉したモミジのじゅうたん


●リングボケが特徴のレフレックスレンズ●
左の写真のカメラに装着してあるレンズは「レフレックスレンズ」という望遠レンズの一種です。
普通望遠レンズといえば、屈折式で本体のサイズは長いですね。
しかしこのレンズは反射式で、全長が短いのが特徴です。
写真のレンズで、600ミリです。

このレンズの特徴は、
屈折式に比べ、コンパクト・軽い・安価などですが、もう一つ大きな特徴があります。

その特徴が顕著に出たのが右の写真です。
庭の草に付いている朝露を撮りました。

このレンズは、ボケがリング状で写ります。(直線は二重に写ります)
なぜこのように映るかを説明すると、
このレンズはまず主鏡で反射して、次に副鏡に光を集めてもう一度反射して、カメラ本体に光が入ります。
主鏡や副鏡があるので、リング状態に写るのですね。
まぁ難しいことは知らなくてもいいのですが。

あまり無意味に多用するとボケが汚くなるので、「リングボケを撮るぞ」とはっきり決めてから撮りましょう。
たまには遊び心で撮るのも楽しいです。
資金に余裕があれば、よかったら一本揃えてみてください。


コンパクトなレフレックスレンズ


朝露がリング上にボケて、幻想的な雰囲気に


●なんでもない風景も撮って●
風景写真撮影に行きたいが、なかなか時間がない、忙しい、と言っているあなた。
なにも景勝地に行くことはありません。皆さんの住んでいる周りにも、いくらでも撮影場所はあります。あなたが気付かないだけです。
今度の休みには、カメラを持って近所を散歩してみましょう。
そして「なんでもない」被写体を、あなたの感性で見つけて写してみてください。色々な角度から、色々なレンズで。どうすれば、このなんでもない風景を自分好みに表現出来るか、試行錯誤しながら日々勉強ですね。
これが今後必ず役に立つと思います。そのためには早起きや小雨の日の撮影も怠らず。


刈入れを待つ麦畑。逆光で撮りました


庭の片隅のツタ、なんでもない風景

春の小川、水の流れに早春の光を反射してキラキラ輝いていた

近くの池での撮影、風もなく静かな秋の訪れの一日だった


●星空も撮ろう●
理科の教科書に載っていた、星空の写真も撮ってみよう。
写し方はいたって簡単です。

【用意するもの】
昔の機械式一眼レフ。当然フイルム式。
レンズはなるべく広角。
機械式レリーズ。
ネガフイルム(ポジフイルムでもOK)。ISOは100〜200。
三脚。

【写し方】
車のヘッドライトの明かりが、カメラに当たらない場所を選ぶ。
カメラを三脚に取り付けて、撮りたい夜空に向けセットする。
ピントは無限。
シャッタースピードを「B」に設定。
絞りは開放から一段絞る。
レリーズを押してシャッターを開き、レリーズをロックする。
そのまま時間が経つのを待つ。とにかくジーッと待つ。一等星が一番多い冬季は辛い。三脚に足を引っ掛けないように。
もうこのぐらいでいいだろうと思ったら、レリーズのロックを解除する。
シャッターが閉まって、撮影終了。

【撮影時間】
地球が一時間に15度回転するので、撮影時間が長ければ、弧の長さも長くなる。
また地球の軸から離れれば(真東や真西向き)、同じ時間でも弧の長さは長くなる。
いろいろ時間を変えて撮ってみてください。

ところで、星が点に写るように撮るには、赤道儀などが必要となり、高額でそれなりにテクニックも必要なので、ここでは割愛させて頂きます。



中央に写っているのは北極星。山は根子岳です


こんな感じで撮ります
【デジタル一眼レフでインターバル撮影】
上はフイルムで星空を撮影する方法ですが、今はデジタルカメラの時代です。
デジカメには、大変便利な機能も搭載しています。
その中の一つに「インターバル機能」があります。

これは事前に設定していたシャッタースピードで、決めていた回数になるまで、自動で繰り返し撮影していきます。
例えば下の写真は、シャッターが開いている時間を15秒。
これを150回繰り返す。(150枚の写真が撮れる)
帰宅してPCで合成ソフトで、150枚の写真を一枚の写真にします。
合成ソフトは「比較明合成ソフト SiriusComp」と言って無料でダウンロードできます。

カメラにインターバル機能がない時は、機能付きのリモートコントロールを購入してください。
ちなみに私は、写真の品をアマゾンで1780円で買い求めました。

尚、インターバル撮影の方法は、ネットで調べてください。
多くの方がネットにアップされています。


注)
カメラのシャッタースピード設定に「バルブ」がなければ無理です。


●自作簡易防水ケース●
たまには池の中や水中の写真も、撮ってみたいと思いますね。
しかし防水ケースはなかなか高価です。
滅多に使用しないのなら、買うのはもったいない。

そこで自作しました。
ケースは、ホームセンターに売っているカブトムシ用の「昆虫用ケース」です。
中にカメラの水平を出すのと固定するために、底にゴムのスポンジを敷く。
またカメラが動かないように簡単な金具を、両面テープで貼り付けています。
次にレリーズも両面テープで、親指が届く位置に取り付ける。

それとカメラの位置は、レンズ先がケースの壁に当たるまで近づけてください。
離すとケースに外の景色が映り込み、それをカメラが写すからです。

撮影は、
まずピントは手動にして、あらかじめ適当な距離にセットしておきます。
(ピントや露出などは、何度も撮って調整してください)

次に写真のように液晶モニタを見ながら、ケースの両側を押さえて、ゆっくり水中に沈めます。
完全に沈めないでよ!
水がケース内に入らないように、くれぐれも細心の注意を払ってね。

液晶モニターで構図を確認して、レリーズを押さえる。
構図決めは、可動式の液晶モニターがあれば簡単です。


構造はシンプルです


このようにセットします


ケース内に水が入らないように慎重に

ケースを半分沈めると、水中と陸上が同時に写る、不思議な写真が撮れます


●感動の胞子放出も撮ろう●
キノコの胞子放出の瞬間です!
よく見ると胞子が赤・青・白など光って、まるで銀河の星々みたいですね。

このキノコの胞子放出を撮ってみましょう。
そのための手作りの装置を作りました。
掲載の2枚の写真を見れば、作り方はわかると思いますが、いたって簡単です。
ほとんどのパーツは100円ショップで揃えました。
ただ懐中電灯の角度を決める金具は、手持ちの小型三脚の雲台を流用しました。
皆さんは何か代用品を考えてくださいね。

撮影に関してのアドバイスとして、
胞子は小さく動きが早いので、シャッタースピードを早くする必要があります。
スピードをかせぐため、ISOは高感度になりました。
写真の撮影データーは、
レンズ マクロ100mm ・ シャッタースピード 1/40 ・ 絞り 4.5 ・ ISO 3200
三脚・レリーズ使用
となっています。

また部屋の電灯を点けると、傘も映ります。
部屋を真っ暗にすると、傘も真っ黒になって映らない。

尚、今回の撮影は、
植物生態写真家の埴 沙萠(はに しゃぼう)氏の撮影方法を、参考にさせていただきました。



懐中電灯は4個も必要ない


フェルト取り付けの木は、取り外し可能

胞子は僅かな空気の流れに乗ってユラユラ

ドアップで撮れば、まるで銀河の星々の様

上のキノコ胞子放出の写真が、
学研発行「絵でよくわかる科学のなぜ3年生」に採用されました。


●感動の風景写真は、まずは早起きから●
感動の風景写真は結局、日ごろ目にしない風景です。だからその写真を撮るには、みんなと同じ生活をしていたらダメです。
特に朝は絶対のお勧めですタイムです。ちょっと(だいぶかな?)早起きしてカメラを担いで、いつものポイントに行って見て下さい。ね、いつもと違った風景が広がっているでしょ。
感動を与える風景写真は、まず写すあなたが感動する風景に出会わなければダメです。
早速、明日から早起き早起き。


冷え込む朝は川靄が発生した


くもの巣に降りた霜が朝日に輝いている

感動の朝焼けと、静かに湧き上がってきた雲海


「最後に、風景写真初心者の方へアドバイス」

�@自信を持って楽しく撮ろう!

写真撮影は楽しい。
しかし始めた頃、色々考えて撮り続けたら、そのうち撮影が苦痛になってきます。
「あなたの写真は、構図がどうこう、ピントがどうこう、露出がああだこうだ」と重箱の隅をつつく様な人がいますが、他人がなんと言おうが、自分がよければそれでいいのです。
最初は小難しいことは無視して、まず楽しく撮りましょう。

しかしその内、必ず壁に突きあたります。
なかなか綺麗に撮れない、どうも思うように撮れない。
そこで本格的に勉強してください。書籍やHPを参考に、また写真に詳しい人に色々アドバイスを受けて。
そうすれば、いつかその壁を越えて、自分の写真を撮れる様になります。
みんな最初はど素人。プロも最初はど素人。

�A他人と同じ写真を撮って満足しないで!
同じ場所、同じ時間、同じ機材、同じ被写体を撮って満足して帰途に着く人々。
これってなんなの。そんなのは全然面白くないですよね。
私の住んでいるところにも、有名な撮影ポイントは色々ありますが、あまり興味ありません。
それよりも自分が見つけた、誰も知らないポイントで誰にも邪魔されずに、撮影に没頭するのは気持ち良いものです。
皆さんもぜひあなただけのポイントを見つけてください。

�B感動してください!

感動を与える風景写真は、まず撮影者のあなたが感動しなければなりません。
それは目の前に広がる風景や、足元の小さな花々や虫達全てにです。
それをあなたの感性で感じて切り取り、作品にします。
では、あなたの感性を豊かにするには、どうすればいいのか。
それは日ごろから、絵画や音楽、映画などを見て感動してください。
綺麗、悲しい、美しい、楽しいなど、全てのことを素直に受け止めることが大事ですね。
そうすれば、なんでもないちょっとした風景が、とんでもなく感動を与えて、あなたはシャッターを切ることになります。
なにもキレイなお花畑や夕焼けだけが、感動を与える風景ではないのです。

では皆さんのご健闘をお祈りします。


管理人風景写真集「季節の寄り道」
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